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臨床薬学分野 准教授 高橋 信行

 2010年4月より臨床薬学分野に参りました。私は東北大学医学部学生時代阿部圭志教授の講義を聴いて以来腎臓による水電解質の調節の機序に興味を持ち、東北労災病院での内科研修後、阿部先生の教室の大学院生として、根東義明先生から腎臓の尿細管の生理について学ばせていただきました。その後腎臓の分子生物学を竹内和久先生から学び、学術振興会特別研究員として1996年より今回東北大学薬学研究科に参りますまで約14年間にわたりNobel 医学生理学賞を受賞した米国The University of North Carolina at Chapel Hill のOliver Smithies教授のもとで研究させていただく機会をいただきました。その間、furosemide のtarget であるNaK2Cl cotransporter (NKCC2)等のノックアウトマウスおよびrenin angiotensin system による血圧調節のcomputer simulationを作成しました。その後reninのknockout mouseを作成し、このマウスの体脂肪量が非常に少なかったことをきっかけにmetabolic syndrome の研究をはじめました。Chapel Hill のSmithies先生および東北大学理学部出身の前田信代先生の研究室では多数の高血圧および動脈硬化のモデルマウスを作成所有していたことから、現在これらのマウスを用いて高血圧関連遺伝子のmetabolic syndrome、糖尿病性腎症、子癇前症に与える影響について研究を進めています。今後薬学研究科の皆様とともに国内外で活躍できる研究者が本研究科から輩出するよう研究と教育に尽力したいと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。