東北大学大学院薬学研究科 東北大学薬学部 | Graduate School of Pharmaceutical Sciences & Faculty of Pharmaceutical Sciences, Tohoku University

MCSコース 講義内容

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東北大学MCSコース 講義日程 (H29.3.14)


講 義 日 講 師 講 義 題 目
4月13日 平澤 典保 病態モデルと薬効評価
4月20日 土井 隆行 創薬研究に対する有機化学の役割
4月27日 佐藤 博 腎臓病に対する薬の使い方
5月11日 段  孝 異分野融合型学際研究に基づく創薬
5月18日 池田 浩治 臨床開発概論
5月25日 谷内 一彦 日本に於ける臨床試験の当面の問題点-IRBの役割
6月1日 松井 直子 臨床研究・治験の支援−CRCの役割
6月8日 井上 彰 成功する臨床試験プロトコール作成のコツ
6月15日 菊地 昌浩 コホート研究の実践とevidence
6月22日 山口 浩明 薬剤師主導の臨床研究
6月29日 加藤 幸成 次世代抗体医薬品の開発と臨床応用
7月6日 中村 亮介 医薬品の重篤副作用と発症関連バイオマーカー
7月13日 山口 拓洋 医学研究におけるエビデンスとその解釈
7月20日 古本 祥三 臨床使用を目的としたPET薬剤開発
7月27日 遠藤 史郎 薬剤耐性菌をめぐる最近の話題 ?抗菌薬はなぜ効かなくなるのか??
8月3日 高山 真 漢方薬のエビデンスを学ぶ

講義室:東北大学大学院医学系研究科 臨床講義棟1階 臨床小講堂
    (4/27のみ医学部1号館1階第2講義室)
時間: 毎週木曜日 18:00-19:30

なお、各回の講義に参加された薬剤師の方には、日病薬病院薬学認定薬剤師制度のシール1単位、あるいは日本薬剤師研修センター研修受講シール1単位を認定する予定です。

講義内容


講 義 日 担当教員 項 目 講 義 内 容
1 2017/4/13 平澤 典保 病態モデルと薬効評価  創薬、ならびに適切な薬物療法を行うためには、病態を細胞・分子レベルで捉え、薬の作用機構について深く理解しておくことが必要である。そのためには、実験動物や細胞を用いた基礎研究で得られた知見を学ぶことも重要である。本講義では実験動物を用いた疾病モデルの有効性と限界について解説する。
2 2017/4/20 土井 隆行 創薬研究に対する有機化学の役割  ほとんどの医薬品が有機化合物であるということからも、創薬研究に対して有機化学が果たす役割は非常に大きいと考えられている。特に、炭素や水素以外の原子を含む化合物の性質および化合物の三次元的な形に関して学ぶことは、大きな意義が有る。本講義では、創薬研究と有機化学との関わりを解説することを目的として、前半部では医薬品として用いられている有機化合物に関する基礎的な解説を行う。また、後半部では創薬研究の実際に関して解説を行い、全体を通して「有機化合物という見地からの創薬」に関して学ぶ。
3 2017/4/27 佐藤 博 腎臓病に対する薬の使い方  日常的に使用される薬剤の多くが腎排泄性であるため、腎臓病患者、特に腎機能障害が進行した患者さんでは、薬剤の使い方に注意が必要である。この講義では、まず、@腎炎・ネフローゼ症候群の治療、A腎不全に対する治療の現状を概説したあと、B腎機能障害を有する患者さんに対する薬剤使用上の一般的な注意点を示し、最後にC代表的な薬剤性腎障害について実際の症例を提示しながら概説して、「腎と薬剤」に関する理解を深める。
4 2017/5/11 段  孝 異分野融合型学際研究に基づく創薬  バイオテクノロジーが進歩した現代に於いても、「お薬」は必ずしも必要な領域で開発されているわけではない。Unmet medical need(薬のない分野かあってもなお不十分な領域)やオーファン薬(治療対象数が数万人以下と少なく製薬企業が開発に取り組まない領域)など開発が期待されている分野は多い。
 医学系研究科附属創生応用医学研究センター分子病態解析分野では、腎臓病・脳卒中・統合失調症など病態形成に重要な分子を標的に創薬を展開しており(一部の薬剤は前臨床試験から臨床試験の段階)、生物学・薬学・化学・コンピューター工学を融合した研究分野の開拓に取り組んでいる。
 本授業では、「創薬」の現状や問題を俯瞰し、新薬を創出するための最新技術に対しての理解を深め、併せて画期的な新薬を我が国から創出するインフラに関しても議論したい。 
5 2017/5/18 池田 浩治 臨床開発概論  医薬品・医療機器が臨床現場で使用できるようにするためには、薬事法で規定する厚生労働大臣の承認を得る必要がある。そのために必要な資料を集め、当該製品の有効性及び安全性、品質を実証する業務の重要性について概説する。
6 2017/5/25 谷内 一彦 日本に於ける臨床試験の当面の問題点−IRBの役割と機能−  日本の臨床試験のシステムは、欧米と比較して幾つかの解決すべき問題点を含んでいる。2014年12月末に臨床研究と疫学倫理指針が統合されて「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」となっている。2013年10月に世界医師会フォルタレザ総会(ブラジル)で修正されている。治験ではない「臨床研究」を取り巻く環境も国際的に大きく変わりつつある。IRB(施設内倫理委員会)の役割と機能を概略しながら、薬剤師としての基本的な知識である日本における治験を含む臨床研究の当面する問題点について学ぶ。
7 2017/6/1 松井 直子 臨床研究・治験の支援−CRCの役割  質の高い臨床研究・治験を実施するためには、臨床研究コーディネーター(CRC)をはじめ、支援スタッフの協力が不可欠である。本講義ではCRCの役割と業務について学ぶ。また、試験の運営を総合的に支援するスタディコーディネーションについても紹介する。
8 2017/6/8 井上 彰 成功する臨床試験プロトコール作成のコツ  何らかの疾患を有した患者に対する新しい薬剤や治療法の有用性を証明するために臨床試験は欠かせないが、それを成功に導くための絶対条件は優れた実施計画書(プロトコール)を作成することである。本講義では、いくつかの実例をもとに、新たにプロトコールを作成する際に注意すべき点を概説する
9 2017/6/15 菊谷 昌浩 コホート研究の実践とevidence  医薬臨床開発はevidence構築のプロセスであり、またその結果であると言える。その構築プロセスには臨床疫学、大規模介入研究、大規模観察コホート研究などにおける実践が共通の基盤である。循環器疾患に関するコホート研究、子どもの症状に関する横断研究をとりあげて、横断研究、コホート研究の実践研究の歴史的背景、実践方法、そしてその結果としてこれまで構築されてきたevidenceについて論じる。
10 2017/6/22 山口 浩明 安全で有効な抗がん剤治療を目指して -臨床現場での取り組み-  近年の分子標的薬の上市は、がん化学療法の様相を一変するものであるが、臨床現場での分子標的薬の治療効果や副作用の発現は、患者毎に大きく異なっており、十分な治療効果を得られない、あるいは副作用の発現により治療を断念するケースが多く見受けられる。治療効果を最大限に引き上げるいわゆる育薬の試みは、患者に多大な利益をもたらすだけでなく、医療費抑制の観点からも極めて重要となる。これまでがん化学療法の治療効果を左右するのは腫瘍の感受性であり、薬物の血中濃度によるところは極めて少ないとされてきたが、最近、AUCを基準とした投与量やトラフ値の調節が、治療成績に大きく貢献していることが報告されている。そこで、分子標的薬のTDMを例に当院での安全で有効な抗がん剤治療への取り組みを紹介する。
11 2017/6/29 加藤 幸成 次世代抗体医薬品の開発と臨床応用  近年、バイオ医薬品の開発が盛んに行われ、その中でも抗体医薬品は大きな役割を果たしています。一方、標的の枯渇が問題となっており、新たな抗体医薬品を開発するためには様々な工夫が必要です。本講義では、抗体の基礎知識から、がん細胞に特異的反応性を示すモノクローナル抗体の作製法(CasMab技術)の話題まで、抗体の重要性を広く理解して頂きます。
12 2017/7/6 中村 亮介 重篤副作用と発症予測バイオマーカーについて  医薬品による重篤副作用の発生状況、これに対する行政施策、さらにはその発症を予測するバイオマーカーに関する研究動向や利用の現状について概説する。
13 2017/7/13 山口 拓洋 医学研究におけるエビデンスとその解釈  エビデンスの流れとEvidence Based Medicine (EBM)、医学研究において統計学がなぜ必要か、医学研究のタイプと研究計画の目標について説明する。
14 2017/7/20 古本 祥三 臨床使用を目的としたPET薬剤開発  PETは放射性薬剤(PET薬剤)を用いる定量性に優れた生体画像化技術であり、小動物からヒトまで利用できる。新しいPET薬剤の開発は、画像診断法の開発、薬物動態研究、薬効薬理評価、薬効機序の解明に大きく貢献する。本講義では、新しいPET薬剤の開発に関して、その分子設計から前臨床評価、安全性試験、そして臨床使用に至るまでの過程を学ぶ。
15 2017/7/27 遠藤 史郎 薬剤耐性菌をめぐる最近の話題?抗菌薬はなぜ効かなくなるのか??  1928年にFlemingによりペニシリンが発見され、1940年頃より半合成ペニシリンが感染症治療に用いられると間もなく、ペニシリンを不活化する酵素産生菌が報告されている。以来、薬剤耐性菌が出現すると、より抗菌力の強い薬剤の開発が進み、感染症治療に効果を発揮してきた。しかし一方で、次々と臨床応用された新薬の大量使用と共に、質的、量的に変異した種々の薬剤耐性菌が出現したことも事実で、感染症と耐性菌の関わりが注目され今日に至っている。本講義では、現在本邦で問題となっている薬剤耐性菌について、その耐性メカニズム、流行状況、医療施設での対応策について考えてみたい。
16 2017/8/3 高山 真 漢方薬のエビデンスを学ぶ   漢方薬は臨床で幅広く用いられてきている。その臨床的、薬理的エビデンスはこの10年で構築されつつある。本講義では、漢方薬の適応やエビデンスについて学ぶ。

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