平成24年度の体験授業では,4人の先生方にそれぞれの専門分野と薬学との関わりについて,下記の内容で分かりやすく解説していただきます。

今年度の体験授業は7月30日午前・午後,7月31日午前に予定しています。



岩渕 好治 教授 (合成制御化学分野)

「薬とキラリティー」

私たち自身を含めて、形あるもの全てのものは、対称であるかそうでないか(非対称)に分類することができます。生命を構成する物質の多くは鏡像非対称な構造をもつことから、キラリティーは薬学における重要な概念となっています。この体験授業では、薬の鏡像非対称性(キラリティー)と薬効の関係について解説します。


永沼 章 教授 (生体防御薬学分野)

「環境汚染物質と薬学」

環境汚染物質が人間の健康に与える影響を明らかにし、さらに、それを予防・治療する方法を開発することも薬学研究者の重要な役割の一つです。食品汚染が人々に重篤な健康障害を与えるメチル水銀やカドミウムを例にとり、環境汚染物質研究の重要性を解説します。


稲田 利文 教授 (遺伝子制御薬学分野)

「遺伝子と薬学」

遺伝子の本体であるDNAは、生物の設計図です。DNAは複製され、親から子へ受け継がれます。DNAの遺伝情報をもとに作られるタンパク質が複雑に働き合って、細胞の多様な形質と機能が発現します。遺伝病はDNAの変異が原因ですが、ほとんどの遺伝病についてその治療法は確立されていません。遺伝子からタンパク質が作られる仕組みと、遺伝病治療薬の開発の現状を解説します。


佐藤 博 教授 (臨床薬学分野)

「日常診療の中で果たす「お薬」の役割」

「病(やまい)は気から」という言葉のように、精神力や基礎的体力によって病気の予防や自然回復が見込めるのは事実です。実際、風邪の多くは薬を使わなくても治りますし、胃潰瘍・椎間板ヘルニアのような「立派な」病気でさえも自然治癒があります。でも、薬の力を借りないとどうしても治らない病気もたくさんあります。代表的な幾つかの疾患について、薬物療法の果たす役割を分かりやすく解説します。


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