中分子創薬および中分子創薬手法の開発

髙山 亜紀 助教

山越 博幸 助教

岩渕 好治 教授

 別々の生物学的イベントに関与する分子(モジュール)を戦略的に連結させることにより、単独モジュールの投与では起こりえない特異で有用な薬理活性を惹起する機能性分子および中分子医薬品の開発を目指しています。特に従来の創薬化学研究では社会的要望に応えることが難しい疾患原因タンパク質を標的とした中分子医薬品を創製します。これまでに、生物活性化合物のビオチン化による標的分子の同定、GSH化による水溶化、E3リガンドの導入によるタンパク質分解誘導剤の開発に取り組み、biotynylated TK-285、GO-Y140、GO-Y205などを創製してきました1–3)。現在、新規タンパク質分解誘導剤を創製、ならびに独自のモジュール連結法の開発を実施しています。また、他のユニットと連携体制のもと、合成した分子の活性評価と製剤化を進めています。

1) Pharmacol. 194:114819 (2021)
2) Biomol. Chem. 14:10683 (2016)
3) ACS Med. Chem. Lett. 1:341 (2010)

連絡先:岩渕好治 y-iwabuchi@tohoku.ac.jp
研究室HP:http://www.pharm.tohoku.ac.jp/~gousei/synthetic/index.html