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Chimie Organique et Bioorganique - Réactivité et Analyse (COBRA)

2018年6月12日-9月6日  DC2 宮本 尚也

 この度、リーディング大学院の活動の一環として、フランスのRouenにあるChimie Organique et Bioorganique - Réactivité et Analyse (COBRA) という研究機関のMichaël De Paolis博士の研究室に、3ヶ月間留学する機会を頂きました。COBRAは、国立科学研究センター(CNRS)と国立応用科学院(INSA)の二つの政府機関、およびルーアン大学の共同研究施設で、有機化学の他、生物化学や分析化学の研究者が所属しています。特に有機化学の分野では、超高圧条件での反応開発で世界最先端の研究を行っており、専用の反応装置を複数台所有しています。

留学に至るまで
自分の研究テーマについて、超高圧での反応条件検討をしたいと考えていた2018年6月、タイミング良くMichaël博士が東北大学に来訪されました。その際、徳山先生を通じて直接留学したい旨を伝えたところ、快く受け入れていただけることになりました。出来るだけ早くフランスでの研究をスタートさせたいと考え、この日からちょうど3週間後に出国することになりました。様々な手続きが必要でしたが、たまたま一部屋だけ空いていた学生寮を、Michaël博士がすぐさま予約してくれたのと、Michaël研に所属している東北大OBの阿部さんの多大な協力のおかげで、短期間で準備を終えることができました。

研究メンバー
COBRAにはヨーロッパを中心に世界各国から大学院生が集まっており、私の知る限り、イタリア、チェコ、セネガル、レバノン、メキシコ、インド、ベトナム、中国出身の学生が所属していました。ヨーロッパでは、国内外の研究室への短期留学を積極的に行っていて、私以外にも3~6ヶ月の予定でCOBRAに短期滞在している学生も数名いました。Michaël研も、フランス語、英語、アラビア語、日本語が飛び交う国際色豊かな研究室でした。

海外で研究をしてみて
もちろん海外の研究室に所属するのは初めての経験で、留学前は日本以外の国で研究することは特別なことだという印象を、ぼんやりと持っていました。しかし、実際に実験をはじめてみると、研究に関しては根本的な考えが共通する部分が多く、当初の心配は杞憂に過ぎませんでした。研究をする上での「文化」の違いに、戸惑うこともありましたが、周りの方々の助けもあって、時間が経つにつれて問題なく研究を進めることができました。もちろん、日本では到底考えられないような大変な思いをすることもあるとは思いますが、不測の事態においても周囲の人に積極的に聞くなどすれば、大抵のことは乗り切ることができると強く感じました。
言葉に関しては、研究所内はほとんど、英語が通じました。化学式を「共通言語」として使えたのもあって、研究を進める上では英語で困ることはあまりなかったのですが、昼食やお酒の席で雑談をする際などは、微妙なニュアンスや表現を伝えられずに、はぐらかしてしまうこともありました。言うまでもない事ですが、英語の重要性を再認識しました。話せれば話せただけ自分の世界が広がると身を持って感じたので、今後のためにも、英語のスキルアップは継続して行おうと思っています。(フランス語に関しては、3ヶ月間では全く歯が立たず、挨拶程度しか覚えられませんでした。)

観光
滞在中、夏季休暇でCOBRAが閉鎖されてしまったため、2週間フランス各地を観光しました。バスや鉄道を乗り継ぎ、リヨン経由でフランス南東部にあるMont-Blancに行きました。今まで見たこともない、スケールの大きな自然の中に数日滞在し、リフレッシュすることができました。また、Rouen在住のパティシエ一家の平川家主催の旅行にも連れて行っていただき、モンサンミッシェルにも訪れることができました。

振り返って
今回留学して良かったと感じたのは、以下の2点です。まずは、日本を出て研究するということに関して、具体的なイメージを持てたことです。今後、博士号取得後に海外で研究できるチャンスがあれば、積極的にチャレンジしたいと思っています。もう一点は、ヨーロッパを中心に世界中の学生と知り合えたことです。日々の生活の中で、将来のことや研究に対する考え方など、彼らが普段どんなことを考えているか、その一部を知ることができました。今回Rouenで知り合った、世界各地から集まっていた若手研究者は、5年後、10年後にはフランス以外にも様々な国で活躍しているはずです。今後も連絡を取り合い、時には励まし合いながら、彼らに負けないように頑張りたいと思っています。
 その他にも、海外で活躍する多くの日本人との出会いもありました。研究者に加えて、音楽家や、パティシエなど、世界で活躍するプロフェッショナルの方達とお話しする機会がありました。時にお酒を交えながら、プロとしての考え方や、日本を離れて暮らすことの面白さ、大変さを拝聴することができました。分野は違っても(ものづくりという側面では共通する部分が多いと勝手に感じていましたが)、その道の第一線で活躍されている方に、憧れを抱くのと同時に、自分もやってやろうという気持ちになりました。

 最後になりますが、今回の留学期間中、多くの方々のご支援・ご協力がありました。急なお願いにも関わらず、快く留学を受け入れてくださいました、Michaël博士とCOBRAの皆様。研究から生活に関することまで親切に手助けして頂いた東北大薬学研究科OBの阿部さん。長期滞在を充実したものにしてくれたRouenの友人達。また、留学の機会を与えて頂いたリーディングプログラムと、徳山英利教授に厚く御礼申し上げます。

 

►研究室のメンバー 
国際色豊かな、楽しい研究室でした。

►研究室 
やっている研究が同じなので当たり前ですが、基本的には日本と同じです。ちょっとした違いはとてもたくさんあります。

►Prof. Michaélと阿部さん
Michaél博士(中央)と、東北大薬学研究科OBの阿部さん(右) 毎日熱いディスカッションを繰り広げました。

►フランス代表候補 フットサルチーム 
毎週月曜日の21時から行なっていた、フットサルのメンバー。フィジカルが鍛えられました。

►ルーアンの全貌(曇)
Rouenを見渡せる丘。パリから電車で2時間弱。セーヌ川沿いにあります。せいこさんありがとうございました。

►フランス絶景スポット @Mont-Blanc
休暇中に訪れたMont-Blanc 標高3800mまでロープウェイで登りました。高山病になりました。

►牡蠣小屋 ver. French
休暇中に連れて行ってもらったブルターニュの牡蠣 一生忘れられない味でした。

►Kenta et Akira
Hirakawaさんのお店。Kenta et Akiraで検索!畳もあって日本茶も飲めます。場合によってはお酒も飲めます。Rouenを訪れる際はぜひ。

      

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Last Updated July 24, 2014