1

山道の斜面を入念に探索したところ
オレンジ色の子実体が枯れ葉から突出しているのが見えた.ルーペで子実体を観察した結果,子嚢果をつける完全世代で,胞子果が形成されていた.
|
2

第一の虫草発見箇所から近い場所で同じ個体を見いだした.黄色矢印は子実体に分布する胞子果の位置を示す.
|
3

3個体目の虫草
|
4

広葉樹の枯れ葉の上に「カビ状」のものが発生してた(採取現場の写真なし).枯れ葉を除去して,内部を確認したところ,カビではなく虫草であることが判明した. |
5

別の角度から見た第2個体目の虫草.虫草菌の寄生宿主は明らかに鱗翅目の蛹であることがわかる.この虫草の子実体は子嚢果を形成しない分生胞子型の虫草である. |
6

虫草採取において最も重要なのは,寄生宿主を見いだすことにある.寄生宿主が見つからなければ,虫草菌の種類を決定することはできないので,慎重に掘削し寄生宿主を探す. |
7

写真6では割り箸で,写真7ではピンセットを用いて寄生宿主の掘り起こしを行っている.虫草の「柄」の部分は脆弱なため,寄生宿主に辿り着く前に子実体を切断してしまうおそれがある.そのため,少々広く深めに採掘する. |
8

宿主に付着した泥を除流水で去し,虫草がどのような寄生宿主から発生するかを観察する.流水がきつすぎると子実体が崩壊するので注意する.洗滌する人は矢萩氏. |
9

第1個体の虫草の全体像.
鑑定の結果,鱗翅目の蛹から発生するサナギタケ(Cordyceps militaris L.)であることが判明した. |
10

同じ C. militaris L. を別の角度から見たもの.地上に顔を覗かせていた子実体(写真1)は,虫草全体のほんの一部にすぎないことがわかる(スケールバーも参照). |
11

第二個体の虫草は,これも鱗翅目の蛹から発生する虫草で,ハナサナギタケ(Isaria jponica Yasuda)であることがわかった. |
12

採取した虫草類は,中性ホルマリン水溶液中に浸し保存する.ホルマリンがなければ,エタノールでもよい.ただし,子実体特有の色は,水溶性(色素本体の成分は不明)のものが多く,色素が溶出して保存の段階で退色する.従って,標本化する前に写真を必ず撮影する. |