平成23年度の体験授業では,4人の先生方にそれぞれの専門分野と
薬学との関わりについて,下記の内容で分かりやすく解説していただきます。

今年度の体験授業は7月27日午前・午後,7月28日午前に予定しています。


安斎 順一 教授(物性解析化学分野)

「センサーができるまで」

空気中や河川、海などの環境汚染の測定、食品に含まれる農薬など有害物質の測定、あるいは血液中の薬物や生体物質の測定など、いろいろな場面でセンサーが使用されます。どのような装置を用いてどのような原理で測定するのか、やさしく話をします。

 

徳山 英利 教授(医薬製造化学分野)

「天然化合物の合成とくすり」

天然から得られる希少な有機化合物をもとに、化学合成によってこれまで多くの「くすり」が開発されてきました。体験授業では、天然物から生まれた最新の抗がん剤「エリブリン」を例に化学合成を効率的に行う工夫とくすりの開発について紹介します。 *「最先端・次世代研究開発プログラム」の一環として、最新の天然物合成研究の見学とディスカッションも合わせて行います。

 

福永 浩司 教授(薬理学分野)

「記憶を操る酵素」

ヒトは視覚、聴覚等の感覚情報を脳で統合し、言葉の意味やヒトの表情を理解します。同時に大事な情報は記憶として脳に貯蔵されます。私達は記憶を操る酵素(CaMKII)を発見しました。CaMIIは老化や脳損傷に弱く、その活性の低下は記憶障害の原因になります。CaMKIIを刺激する薬はアルツハイマー病等の認知機能障害に有効です。高齢化社会を迎える日本において薬学では画期的な薬を創っています。

 

寺崎 哲也 教授(薬物送達学分野)

「大切な脳を守る働きを調べたら、脳の病気を治す薬が創り易くなる!?」

痴呆症や脳腫瘍など、脳も病気になるので、治す薬を創らなければなりません。ところが、大切な働きを担う脳はある特殊な「仕組み」に守られているために、薬が創りにくいのです。その「仕組み」=「血液脳関門(脳毛細血管内皮細胞)」の研究を紹介します。


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