令和 2 年度オープンキャンパス 体験授業・研究展示動画の公開は終了しました。


妊娠高血圧腎症とくすり
臨床薬学分野 教授 髙橋信行

私たちは良い薬のない病気を治療するくすりの開発を行っています。 授業では妊娠によって血圧が上がってタンパク尿が出る病気である妊娠高血圧腎症(以前は妊娠中毒症とよばれていました)のくすりによる治療法の開発についてお話します。


くすりと光
生物構造化学分野 教授 中林孝和

光を使って細胞や体を視る技術、そして光とくすりを組み合わせて疾病を治療する技術が大きく進んでいます。 特に光とくすりの化学反応(光化学反応)を使ってがん細胞を死滅させる技術は、がんなどの治療の新たな方法として注目を集めています。 この体験授業では,光を使って体を視る方法、そして光とくすりを用いて疾病を治療する方法の原理について学びます。


遺伝子と薬
遺伝子制御薬学分野 教授 稲田利文

私たちの健康は「遺伝情報」と密接に関係しています。 遺伝情報(DNA の塩基配列)の個人差から、病気になりやすさを推定したり、個別化された医療をデザインする取組みが始まっています。 本体験授業では、遺伝子からタンパク質が出来る仕組みや、遺伝子診断の原理、遺伝病のしくみと治療薬の現状について、ご紹介します。


生物が創り出す薬
医薬資源化学分野 教授 浅井禎吾

抗生物質であるペニシリンや抗がん剤であるタキソールなど、植物や微生物などが創り出す天然有機化合物(天然物)は、これまでに多くの医薬品の開発に貢献してきたとても重要な医薬資源です。 これらの天然物が生物内で生合成される仕組みが、分子レベルおよび遺伝子レベルで次々に明らかにされています。 今では、生物のゲノム上に書き込まれた遺伝子情報から様々な天然物を創製することが可能になってきています。 この体験授業では、生物が創り出す薬について歴史的な背景から最先端の創製技術についてお話します。


カレーの成分クルクミンが先導する創薬研究

カレーのスパイス(ターメリック)に含まれているクルクミンは、抗菌、抗炎症、抗腫瘍など様々な薬理作用を発現する分子として、最近特に注目を集めています。 本カフェでは、クルクミンを起点とする創薬研究の最先端を紹介します。


アレルギーになる仕組み、くすりが効く仕組み

毎年、花粉症で苦しんでいる人がたくさんいます。どうして私たちはアレルギーになるのでしょう? 薬を飲んでも、翌年また症状が出るのはなぜでしょう?アレルギーが起きる仕組みを理解し、アレルギーを軽減していくにはどうしたらよいか、いっしょに考えてみましょう。


毒なのに体に必要なモノって何?~体のことを知って薬を作る~

“毒”は体にとって必要無いと思っている人がほとんどでは無いでしょうか? 実は、とても毒性が高いのに、体にとって必要な“モノ”があります。 毒なのに必要なモノの体の中での働きを理解し、病気の治療にどのように用いるか?いっしょに考えてみましょう。


光のちからで生体を見る・測る・治療する ~光を用いた生命科学の最前線~

光を使った生命現象の研究は大きく進展しています。 光を用いて生きた細胞を精密に見る技術は、昨年ノーベル化学賞を受賞しました。 光を使ったがん細胞の判別や病気の治療も行われています。 このカフェでは、光が導く最新の生命科学と薬学・医学への展開を分かりやすく説明します。


2011年ノーベル生理学・医学賞『自然免疫』って何?

2011年のノーベル賞生理学医学賞は、ブルース・ボイトラー博士とジュールズ・ホフマン博士のお二人が「自然免疫の活性化に関わる発見」により、 ラルフ・スタインマン博士が「獲得免疫における樹状細胞の役割の解明」により受賞されました。 私たちが持っている免疫システムがどのようにして活性化されるのか、その原理を明らかにした研究です。 今回のサイエンスカフェでは、受賞理由である免疫システムの活性化について、そこで重要な働きを持つ「自然免疫」を中心に話題を提供します。