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Gordon Research Conference on Heterocyclic Compounds 2016

2016年6月19日-6月24日  PD 梅原 厚志

 米国、NewportのSalve Regina Universityで開催されたゴードン会議(Gordon Research Conference)に参加させていただきました。ゴードン会議はサイエンスの分野で歴史と権威のある世界的に広く知られた科学研究集会の一つです。本会議の大きな特徴として、参加者全員が共同の宿舎で寝泊まりや食事を共にし、まさに''缶詰状態''で約一週間の会議を行うという点が挙げられます。この度、私が複素環化合物のゴードン会議で体験した濃密な一週間をご覧下さい。  

6/18-19 出国、チェックイン
 羽田空港からサンフランシスコを経由して約30時間かけてボストンに到着。ボストンローガン空港からは予め予約していたチャーターバスを利用して、約2時間かけてSalve Regina Universityまで向かいました。到着後、すぐにチェックイン。Reisman研の学部生でルームメイトのVictor君と出会いました。その後、雑談を挟みつつ夕食を共に済ませ、この日予定されていたレクチャー3件を聴講、最後に飲み会が開催され初日は終了しました。ちなみに飲み会は毎晩繰り広げられることとなります。

6/20-21
 翌日、レクチャーが9時から12時半まで行われた後、昼食を挟んで待望のFree Timeです。Free Timeは毎日13時半から16時まで設けられており、会議参加者は各々サッカーやバレーボールを楽しんでいました。昨日のバスで知り合ったアメリカ人女性はテニスラケットを持参していました。準備がいいですよね。私の場合は、2日分のFree Timeを使って会場近くにあるCliff Walkを端から端まで歩きました。結構な距離があるため意外と疲れました。夕食を頂いた後は再びレクチャー。21時半までみっちりですが招待講演されている先生方の熱意やプレゼン力に圧倒させました。また、ディスカッションの際の活発な論議と時折はさむアメリカンジョークがとても印象的でした。

6/22-23
 この日も同様にレクチャーやFree Timeが設けられていました。レクチャーの内容は複素環化合物に関する反応開発、全合成、プロセス化学などなど多岐に渡っており、どれも興味深いものでした。特にNeil Garg教授やErick Carreira教授の華麗な全合成のお話が印象に残りました。22日23日のFree Timeを利用してNewportの港へ出かけました。Salve Regina Universityからは徒歩で約30分程度でした。また、この二日間でポスター発表を行いました。多くの製薬企業の方々から貴重な意見を頂き、大変有意義な時間を過ごすことができました。23日の夕方にはワインの試飲会が行われました。そして、23日、会議の最後の晩餐には名物のロブスターとクラムチャウダーが振る舞われました。味は言うまでもなく絶品でした。

6/24
 長かったようで短かった一週間が経ち、最終日を迎えました。会議を通して交流を深めた仲間たちと最後の朝食を取り、解散です。今回参加者のうち、日本人は私ただ一人でしたので少々不安ではありましたが、多くの方々と交流を交わすことができました。学部学生、ポスドク、企業人、教授など様々な立場の参加者で成り立つGordon会議。国籍も違えば目指すケミストリーもそれぞれ違います。ですが皆さん、ケミストリーが好きだということは共通していたかなと思います。今回の会議参加を通じて、様々な出会いがありました。また、最先端を走る同世代の研究者たちの意見を聞き、先生方の洗練されたレクチャーを聴講できたことは私に取ってかけがえのない経験となりました。今後の研究生活の糧にしていきたいと考えています。最後に、Gordon会議への参加を強く薦めていただいた徳山英利教授に感謝いたします。

►Salve Regina University
とても立派です。Newportは会議中、常に晴天でした。

►Cliff Walk
海岸線沿いを数キロに渡って伸びています。素晴らしい景色でした。

►ワインの試飲会
Jeffrey Bode教授とディスカッションをする機会を得ました。

►集合写真
レクチャーホール前にて。多くの方々と交流を深めることができました。

      

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Last Updated July 24, 2014