生薬名 | ウイキョウ(茴香) |
生薬ラテン名 | Foeniculi Fructus |
神農本草経 | – |
基原植物 | セリ科(Umbelliferae)のウイキョウ(Foeniculum vulgare Mill.)の成熟果実を乾燥したもの⇒「茴香」 ※参考→モクレン科(Magnoliaceae)のIllicium verum Hook. fil. (ヴェーラム)の果実⇒「大茴香」「八角茴香」 |
薬効 | 『新修本草』⇒「諸瘻,霍乱および蛇傷を主治する」 |
適用 | 芳香性健胃(民間適用),整腸,駆風,鎮痛,去痰 |
漢方処方例 | 安中散(太陰・少陽虚証で顔色がすぐれず、心窩部に疼痛を感じるものの「腹痛」「慢性・急性胃炎」)処方内容:桂枝,延胡索,牡蠣,茴香,縮砂,甘草,良姜 他には枳縮二陳湯など。 |
成分 | 茴香独特の香りは、これに3~8 % 含まれる精油による。精油の主成分は揮発性のアネトールで、茴香からとれた精油を「フェンネルオイル」という。 |
最近の研究論文から | 1)茴香の水エキスによる血圧低下作用は利尿と自然排尿の作用促進によるものならしい(El Bardai S. et al., Clin. Exp. Hypertens. 23:329-343, 200). 2)茴香からとれたfennel oil は強い抗酸化作用と25種類の種々の病原バクテリアの発育を強力に阻止する(Ruberto G., et al., Plant. Med. 66: 687-693, 2000). 3)茴香精油を頻繁に用いると強直性の痙攣を起こす場合があるので御用心(Burkhard P.R., et al., J. Neurology 246: 667-70, 1999). |