メニュー 閉じる

ハエヤドリタケ

学名Cordyceps dipterigena Berk. et Br.
発生地山形県・高坂
採取年月日1975年8月7日
特徴・解説

 双翅目Diptera のイエバエ科Muscidae、アブ科Tabanidae, ムシヒキアブ科Asilidae の成虫の頸部に2個(まれに3~4個)が対となり、ハスの実型の子実体を形成する。不思議なことに尾部にはイザリア型の細長い6~10mmのシンネマ(分生子柄束)を発生させる種特異性がある。
 本種のハエヤドリタケC. Dipterigena Berk. et Br.は1871年ジャワで発見され、 Berkeleyによりハエ寄生の虫草としてヨ-ロッパに紹介された。
 頸部より双生する子実体はハスの実状の円盤形または球形の頭部と、これを支える高さ7~10mmの硬い革質の柄よりなる。頭部の子嚢殻叢は径1.2~2mm,表面に埋生型の子嚢殻先端が粒点状に突出する。柄は薄い橙黄褐色、頭部は淡黄灰色。子嚢胞子asco-sporeは細長い糸状で、径5μ。子嚢殻は洋梨形750-800×270-280μ。2次胞子6-8×1μ。シンネマ分生胞子は舟型7-10μである。
人工培養菌(菌株CY240)