マルミノコガネムシタケ

　鞘翅目Coleoptera.　コガネムシ科Scarabaeidaeの幼虫に寄生する冬虫夏草属菌の一種で、幼虫の頭部や、胸部、尾部より1～2本の子実体を発生させる。
　コガネムシの悽息するクヌギ、ナラ、ブナ、ヤマハンノキ、ミズナラの森林帯に発生するほか、ガマズミ、ノリウツギ、クワ、アオキ、カヤなどの低木の植物相にも発生する。
　子実体stromataは太針、円柱形で、地上部の高さ3.5ー5.1mm,太さは0.9ー1.2mmになり、頂部は細まる。
子実体の上半部に結実部をつくり、裸生型の球形か半球形の子嚢殻peritheciumを着ける。柄は弾力性ある肉質で暗灰褐色か灰褐色、先端は淡灰褐色でやや白っぽい色を呈する。
日本個有種で発生は稀有。
人工培養菌（菌株CY37）