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The International Chemical Congress of Pacific Basin Societies 2025 (Pacifichem2025)

 

2025年12月15-20日  D1 菅野 雄亮

 

ホノルルで開催されたPacifichem 2025 (The International Chemical Congress of Pacific Basin Societies 2025)に参加してきました。カナダ、日本、アメリカ、ニュージーランド、オーストラリア、韓国、中国の7化学会の共同主催で開催される本学会は、5年に一度しか開かれず、いわば化学のオリンピックのようなものです。私たちが取り組む有機合成化学をはじめ、計算化学や無機化学、生化学や物理化学など、非常に幅広い分野から研究者が集まっており、数万人規模の学会でした。今回、私は発表する機会を頂くことができ、2枚のポスター発表を行わせていただきました。以下、学会を振り返ります。

学会前日の日曜日(12/14)、共に参加するM2の西塚君と19時ごろに成田空港で合流し、つけ麺を食べました。なお、これは失敗でした。21時10分に飛行機が飛び立ち、すぐに寝ようとしたところ機内食が出てきました。二人とも機内食があることを分かっておらず、パンパンのお腹にカツカレーを詰め込むことになりました。その後、一刻も早く寝たい気持ちとは裏腹に、デザートのアイスや、食後のお茶などが出てきました。その後、23時過ぎくらいから機内が暗くなり始め、ようやく眠ることができました。しかしそれも束の間、26時過ぎでしょうか、朝食がでてきました。確かに現地時間では朝の7時過ぎではあるのですが、さすがにお腹が減っておらず、出てきたマフィンは開封せずに残してしまいました。その後、日本時間では12/14の28時、現地時間では12/14の朝8時、無事にホノルルに到着しました。気温は22度くらいで、比較的ちょうど良い気候でした。この日は一度ホテルに寄った後、昼食(日本時間でいえば朝食)を食べに行きました。しかしこの時、傘をホテルに置いてきてしまった僕は、道中でスコールを全身に浴びることになります。昼食後、ずぶ濡れの僕は西塚君とともにパイナップル農園に向かうことにし、バスに乗り込みました。アメリカのバスはとても車間距離が近く、前にいたバスとぶつかるのではないかと少しヒヤヒヤしました。数十分後、どこかわからない、辺境の住宅街で降ろされました。どうやら、僕らが見ていた前のバスが乗るべきバスだったようです。失意の中、僕らは同じ路線のバスでホテルまで戻りました。これが海外で最初に受けた洗礼でした。夕方、雨が上がっていたため、海に少し入り夕食を食べました。クリスピーエッグプラントが卵の何かだと思ったらナスのフライが出てきたのはここだけの話。次の日に備えてこの日は早めに寝ました。

学会初日(12/15)。朝、かなり迷いながらも学会会場に行き、全合成のセッションに参加しました。午前中で面白かったのはWood先生の発表でした。Atkamineの全合成を発表しており、自分のテーマではないのですが、ピロロイミノキノンのケミストリーは世界的に注目を集めている分野なのだと感じました。午後は全合成の隣の部屋で行われていた、天然物に加え、医薬品、糖やペプチドなどの合成に焦点を当てた部屋に入り、Britton先生の糖の合成や、Stephenson先生のレスベラトロールの話を聴講しました。その後、PCETの分野で著名なKnowles先生の講演を聞きに行ったのですが、残念ながら欠席でした。この日は夜にレセプションがあったため、開始時間まで現地で知り合った不破研の学生や岩渕研の学生と繁華街を探索した後、レセプション会場に向かいました。特に著名な先生とは会えなかったのですが、海外の学生とダンスをして楽しみました。

学会2日目(12/16)。昨日から野菜がほとんど食べれていなかったため、朝にセブンでサラダロールを買い、学会に向かいました。この時、野菜を食べるには同等のマヨネーズが絶対ついてくるのだと理解しました。朝イチは全合成の隣の部屋で、小員環の合成を行っているRousseaux先生の講演を聴講しました。シクロプロパノールの合成について発表しており、開発の経緯や作業仮説までどれも面白く、ちょうど発表後が休み時間だったため質問しに行ったところ、快く色々教えてくださいました。論文には載っていない、開発の経緯などを聞けるのが、やはり口頭発表を聞く醍醐味だなと感じました。(この論文おすすめです J. Am. Chem. Soc.2025, 147, 40, 36890)。お昼は会場すぐ近くのお店で、リブステーキ定食をテイクアウトしました。並んでいる途中、ふと後ろを見るとDawei Ma先生がいたため、少し緊張したような気がします。また、テイクアウトについてくるプラスチックスプーンでは食べるのが大変で、お店で食べなかったことを後悔しました(苦労して食べているところは偶然通りかかった徳山先生に見られました)。昼食後は、いくつか全合成の発表を聞いた後、Macmillane先生の講演を聞きに行きましたが、残念ながら欠席でした。二日連続で楽しみにしていた発表が聞けず、悲しかったのですが、夜は植田先生にハワイで有名なマヒマヒ(日本語ではシイラ)をご馳走していただき、元気になりました。ありがとうございました。しかし学会はここでは終わらず、19時半から21時までのポスターセッションに向かいました。海外のポスター会場には簡単な食事(ポップコーンや野菜)や無料のドリンクが置いてあり、かなりカジュアルな雰囲気でした。この日は「Development of a Stereocontrolled Synthesis of 4’-Thionucleosides via Curtius Rearrangement」というタイトルで4’-チオヌクレオシドの合成についてポスター発表しました。この時間帯にしては、思ったより人がたくさんいましたが、植田先生曰く、昔はもっと多くの人で賑わっていたようです。発表が始まると、日中に写真を撮ってもらったVanderwal先生が一番最初に来てくださりました。また、前日に糖の合成を話していたBritton先生も後半に来てくださり有意義なディスカッションができました。

学会3日目(12/17)。早朝にDiamond Headに登頂しました。登っていると暑く、シャツを脱いでエアリズム一枚で登りました(周りの外人もそんな感じだったので許してください)。頂上からの景色はとても綺麗で、ホノルル市内を一望できました。その後、少し遅れて学会に向かいました。この日は全合成のセッションが昨日で終わっていたため、骨格編集や複素環骨格の修飾•合成のセッションに参加しました。あまり合成化学者とは想像つかない見た目をしたムキムキのBaran先生が、ラジカルクロスカップリングについて発表していました。なお、この日の夜は、「Synthesis of 2-Substituted Indoles by Ring Expansion of Benzocyclobutanone Oxime Sulfonate and Their Application to the Synthesis of Bioactive Compounds」というタイトルで、インドール合成法の開発とそれを利用した生理活性化合物の合成についてポスター発表を行いました。Amos B Smith Ⅲ研で徳山先生と一緒だったという、Cheon-gyu Cho先生がポスターを聞きにきてくださり、かなり長い間ディスカッションさせていただくことができました。その後、岩渕研の飲み会にお邪魔させていただいたのも良い思い出です。

学会4日目(12/18)。この日はあまり化学のセッションがなかったため、現地のツアーに参加して、ハワイの自然や歴史について学びました。どうやらハワイには熊や蛇がいないらしいです。安心して山を歩けますね。カメハメハ大王についてもたくさん教えてもらったのですが、あまり覚えていないです(申し訳ありません)夜はポスター会場に行きました。初日はポスターセッションがなく、ここ二日間は自身が発表だったため、ようやく聞く側になることができました。かの有名な有機化学を学くん(SNSで有名な有機化学者)が発表されていたので、ミーハーな私は一目散に聞きに行ってしまいました。汎用性の高いワインレブアミド型のZ体選択的なHWE試薬について発表しており、たくさん質問することができました。また、韓国人のとある学生がDuocarmycinの誘導体について発表していました(自身の論文を見るように伝えておきました)。

その後、12/19昼の便にて、無事日本に帰ることができました。着いた時は12/20の夜だったため、一日損した気分になりました。実は日付変更線の存在を忘れて20日の午前中にTOEICを申し込んでいたのですが、もちろん受けられませんでした。

以上、初めての海外学会でしたが、講演内容のみならず、たくさんの学びを得ることができました。相手が化学を理解できていないのか、自分の発音や単語に問題があるのかで、自分の言葉が一度で通じない時が何回かありました。噛み砕いた説明に変える柔軟性や、言い回しを変えられるボキャブラリーの必要性を再度実感し、英語の勉強に対するモチベーションが向上しました。一方で海外の先生方と積極的に交流し、写真撮影やディスカッションを行った経験は大きな自信となりました。本経験は、今後社会に出ていく上で、国際的な発信力を身につけるための重要な糧になったと考えています。

最後になりますが、今回の学会への参加の機会を与えてくださった徳山先生、要旨•ポスター作成にご助力頂いた坂田先生に厚く御礼申し上げます。また、本学会への参加にあたり、東北大学高等大学院国際卓越研究者育成支援プログラム(AGS RISE Program)より研究費の支援を受けました。ここに深く感謝申し上げます

 

ポスター発表の様子。著名な先生方や学生含め、様々な研究者とディスカッションすることができ、とても楽しかったです。

 

ポスター会場にあった軽食と飲み物。ハワイの外食は肉が多かったため、野菜を食べることができて嬉しかったです。ゼロシュガーのモンスターを飲みながらポスター発表を行いました。

 

 

Pacifichem2025のバス。なんか煌びやかなバスがいるなあと見ていたら、自分が参加している学会のバスでした。しかし、ホテルと会場が近かったため使うことはありませんでした。

二日目の昼にテイクアウトしたリブステーキ。とても膝の上で気軽に食べれるようなサイズではなかったです。向こうに細身の人がいない理由がわかりますね。

ハワイの海岸で撮った写真(調子乗った写真ですみません)。アロハシャツもサングラスもハワイで購入しました。海が綺麗でした。

 

Diamond Head からの写真。頂上からホノルル市内が一望できました。登る途中に奇妙な生物がいたのですが、後からマングースだとわかりました。

 

ハワイで代表的な魚であるマヒマヒ。しっとりした魚で、タルタルソースと合わせて食べると絶品でした。隣のサラダに乗っているオノという魚もとてもおいしかったです。植田先生、ご馳走様でした。

 

      

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Last Updated July 24, 2014