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MCSコース 講義内容

東北大学MCSコース 講義日程 (R7.3.15)

講義日担当教員項目講義内容
14月10日髙橋信行妊娠高血圧症候群、preeclampsiaの病態と治療妊娠高血圧症候群は急速に進行し、母児死亡を招きうる疾患である。本講義では、妊娠高血圧症候群の中で、特に重症なpreeclampsiaの病態と治療法についての最近の動向、今後の進歩への期待について概説する。また、妊娠高血圧症候群の合併症についても概説し、妊娠高血圧症候群の薬物療法についての理解を深める。
24月17日土井隆行創薬研究に対する有機化学の役割ほとんどの医薬品が有機化合物であるということからも、創薬研究に対して有機化学が果たす役割は非常に大きいと考えられている。特に、炭素や水素以外の原子を含む化合物の性質および化合物の三次元的な形に関して学ぶことは、大きな意義が有る。本講義では、創薬研究と有機化学との関わりを解説することを目的として、前半部では医薬品として用いられている有機化合物に関する基礎的な解説を行う。また、後半部では創薬研究の実際に関して解説を行い、全体を通して「有機化合物という見地からの創薬」に関して学ぶ。
34月24日古本祥三臨床使用を目的としたPET薬剤開発PETは放射性薬剤(PET薬剤)を用いる定量性に優れた生体画像化技術であり、小動物からヒトまで利用できる。新しいPET薬剤の開発は、画像診断法の開発、薬物動態研究、薬効薬理評価、薬効機序の解明に大きく貢献する。本講義では、新しいPET薬剤の開発に関して、その分子設計から前臨床評価、安全性試験、そして臨床使用に至るまでの過程を学ぶ。
45月8日富岡佳久医療薬学分野におけるオミックス研究オミックスは様々な分野での応用が期待されているが、特にバイオマーカー探索や病態評価による個別化医療への応用性がある。本講義では、特にメタボローム解析に注目し、血液・尿中、組織中の代謝物を網羅的に解析する有用性について概説する。
55月15日田代志門臨床試験の倫理医薬品開発のためには適切にデザインされた臨床試験が必須だが、臨床試験の方法論はそれ固有の倫理的課題を産み出す。本講義では特にランダム化とプラセボの倫理に関する国際的な議論動向を概説する。
65月22日池田浩治臨床開発概論医薬品・医療機器が臨床現場で使用できるようにするためには、薬機法で規定する厚生労働大臣の承認を得る必要がある。そのために必要な資料を集め、当該製品の有効性及び安全性、品質を実証する業務の重要性について概説する。
75月29日後藤貴章臨床研究の適正実施を支える組織的な取り組み臨床研究は未来のよりよい医療を実現するために必要であり、それらの適正な実施が強く求められる。本講義では、臨床研究の適正な実施を組織的に支える管理体制と取り組みについて概説する。
86月5日前川正充個別化医療ならびに新規バイオマーカーの開発を目指した臨床検査の取り組み患者検体を活用した臨床検査に基づく個別化医療は、より医薬品の治療効果を最大限に引き上げ、患者に多大な利益をもたらしうる。個別化医療のためのTDM手法の開発ならびに新規診断法構築のためのバイオマーカー開発を概説するとともに自験例を紹介する。
96月12日小原拓デジタル社会における薬剤疫学研究と臨床試験2021年9月にデジタル庁が発足し、2021年12月にはデジタル社会の実現に向けた重点計画が発表された。今後更にDx化が加速される中で、市販後医薬品の安全性評価や医薬品開発がどのように変化していくのかを例を交えて概説する。
106月19日山口拓洋医学研究におけるエビデンスとその解釈エビデンスの流れとEvidence Based Medicine (EBM)、医学研究において統計学がなぜ必要か、医学研究のタイプと研究計画の目標について説明する。
116月26日鈴木裕之抗がん剤開発の歴史と新規モダリティーの開発抗がん剤開発の歴史と近年開発が盛んなバイオ医薬品について、抗体医薬やペプチド創薬等の新規モダリティーを中心に概説する。
127月3日松井直子臨床研究・治験の支援-CRCの役割質の高い臨床研究・治験を実施するためには、臨床研究コーディネーター(CRC)をはじめ、支援スタッフの協力が不可欠である。本講義ではCRCの役割と業務について学ぶ。また、臨床的必要性の高い医薬品等について、医師自らが企画・立案して実施する医師主導治験の支援について紹介する。
137月10日馬場啓聡抗菌薬に関する基礎知識医学が進歩した現在においても、感染症は公衆衛生上の大きな問題である。感染症の治療には抗菌薬が用いられる。しかし、抗菌薬は非常に汎用される薬剤であるがゆえに、正しく使われていない場面も散見される。PK-PD理論が構築され、効率的な抗菌薬の投与が可能になったことを踏まえて、改めて抗菌薬の適正な使用方法について考察してみたい。
147月17日高山真漢方薬のエビデンスを学ぶ漢方薬は臨床で幅広く用いられてきている。その臨床的、薬理的エビデンスはこの10年で構築されつつある。本講義では、漢方薬の適応やエビデンスについて学ぶ。
157月24日平塚真弘ファーマコゲノミクス解析による個別化薬物療法薬剤感受性に関わる遺伝子の多様性に関連付けて研究する学問はファーマコゲノミクス(PGx)と呼ばれ、医薬品の重篤な副作用発現の回避や個々の患者に最適な医薬品の選択・投与量調節を行う上で極めて重要な分野である。本講義では、現在のPGxに関する知識の現状、臨床的に重要な例、PGx診断の臨床応用における最近の動向、PGx診断の未来について概説する。

オンライン開催予定 (URLは参加希望者に個々に連絡いたします)。時間: 毎週木曜日 18:00-19:30
* 全てオンライン(Teams あるいはZoom)開催、18:00-19:30 (URLは参加希望者にご連絡します)。
* 事前申し込み必要 (問い合わせ 高橋信行 nobuyuki.takahashi.a8@tohoku.ac.jp) (@を半角にしてください)
* 上記認定制度で単位を取得するためには、講義中に提示されるキーワード(3つ)ならびに講義の概要について講義日の24時までに高橋信行nobuyuki.takahashi.a8@tohoku.ac.jp) (@を半角にしてください)までメールでご連絡ください。入退室時間のログとともに受講を判定します。認定シールは郵送となります。
本年度は (財)日本薬剤師研修センター「研修認定薬剤師制度」の単位認定、日本病院薬剤師会「日病薬病院薬学認定薬剤師制度」の単位には該当しませんので、ご注意ください。MCSコースを修了された方には、MCSコース修了証を交付いたします。