東北大学MCSコース 講義日程 (R6.3.15)
講義日 | 講師 | 講義題目 |
4月11日 | 平澤典保 (東北大学大学院薬学研究科・教授) | 病態モデルと薬効評価 |
4月18日 | 土井隆行 (東北大学大学院薬学研究科・教授) | 創薬研究に対する有機化学の役割 |
4月25日 | 古本祥三 (東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター・教授) | 臨床使用を目的としたPET薬剤開発 |
5月9日 | 富岡佳久 (東北大学大学院薬学研究科・教授) | 医療薬学分野におけるオミックス研究 |
5月16日 | 髙橋信行 (東北大学大学院薬学研究科・教授) | 妊娠高血圧症候群、preeclampsiaの病態と治療 |
5月23日 | 田代志門 (東北大学大学院文学研究科・准教授) | 臨床試験の倫理 |
5月30日 | 後藤貴章 (東北大学病院 臨床研究監理センター 特任准教授) | 臨床研究の適正実施を支える組織的な取り組み |
6月6日 | 池田浩治 (東北大学病院臨床研究推進センター・特任教授) | 臨床開発概論 |
6月13日 | 松井直子 (東北大学病院 臨床研究推進センター) | 臨床研究・治験の支援-CRCの役割 |
6月20日 | 小原拓 (東北大学病院・薬剤部・准教授) | デジタル社会における薬剤疫学研究と臨床試験 |
6月27日 | 前川正充 (東北大学病院薬剤部・准教授) | 安全で有効な薬物療法を目指して-臨床現場での取り組み- |
7月4日 | 鈴木裕之 (東北大学大学院医学系研究科・准教授) | 抗がん剤開発の歴史と新規モダリティーの開発 |
7月11日 | 山口拓洋 (東北大学大学院医学系研究科・教授) | 医学研究におけるエビデンスとその解釈 |
7月18日 | 馬場啓聡 (東北大学大学院医学系研究科・助教) | 抗菌薬に関する基礎知識 |
7月25日 | 高山真 (東北大学大学院医学系研究科・准教授) | 漢方薬のエビデンスを学ぶ |
* 全てオンライン(Teams あるいはZoom)開催、18:00-19:30 (URLは参加希望者にご連絡します)。
* 事前申し込み必要 (問い合わせ 髙橋信行 nobuyuki.takahashi.a8@tohoku.ac.jp)
*(財)日本薬剤師研修センター「研修認定薬剤師制度」あるいは日本病院薬剤師会「日病薬病院薬学認定薬剤師制度」の単位を申請希望の方は各講義が行われる週の月曜日までに、①氏名、②勤務先、③勤務先住所、④E-mailをMCS係 E-Mail : nobuyuki.takahashi.a8@tohoku.ac.jpまでご連絡ください。
*上記認定制度で単位を取得するためには、講義中に提示されるキーワード(3つ)ならびに講義の概要について講義日の24時までに髙橋信行 nobuyuki.takahashi.a8@tohoku.ac.jp)までメールでご連絡ください。入退室時間のログとともに受講を判定します。認定シールは郵送となります。
* 事前申し込み必要 (問い合わせ 髙橋信行 nobuyuki.takahashi.a8@tohoku.ac.jp)
*(財)日本薬剤師研修センター「研修認定薬剤師制度」あるいは日本病院薬剤師会「日病薬病院薬学認定薬剤師制度」の単位を申請希望の方は各講義が行われる週の月曜日までに、①氏名、②勤務先、③勤務先住所、④E-mailをMCS係 E-Mail : nobuyuki.takahashi.a8@tohoku.ac.jpまでご連絡ください。
*上記認定制度で単位を取得するためには、講義中に提示されるキーワード(3つ)ならびに講義の概要について講義日の24時までに髙橋信行 nobuyuki.takahashi.a8@tohoku.ac.jp)までメールでご連絡ください。入退室時間のログとともに受講を判定します。認定シールは郵送となります。
講義内容
回 | 講義日 | 担当教員 | 項目 | 講義内容 |
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1 | 4月11日 | 平澤典保 | 病態モデルと薬効評価 | 創薬、ならびに適切な薬物療法を行うためには、病態を細胞・分子レベルで捉え、薬の作用機構について深く理解しておくことが必要である。そのためには、実験動物や細胞を用いた基礎研究で得られた知見を学ぶことも重要である。本講義では実験動物を用いた疾病モデルの有効性と限界について解説する。 |
2 | 4月18日 | 土井隆行 | 創薬研究に対する有機化学の役割 | ほとんどの医薬品が有機化合物であるということからも、創薬研究に対して有機化学が果たす役割は非常に大きいと考えられている。特に、炭素や水素以外の原子を含む化合物の性質および化合物の三次元的な形に関して学ぶことは、大きな意義が有る。本講義では、創薬研究と有機化学との関わりを解説することを目的として、前半部では医薬品として用いられている有機化合物に関する基礎的な解説を行う。また、後半部では創薬研究の実際に関して解説を行い、全体を通して「有機化合物という見地からの創薬」に関して学ぶ。 |
3 | 4月25日 | 古本祥三 | 臨床使用を目的としたPET薬剤開発 | PETは放射性薬剤(PET薬剤)を用いる定量性に優れた生体画像化技術であり、小動物からヒトまで利用できる。新しいPET薬剤の開発は、画像診断法の開発、薬物動態研究、薬効薬理評価、薬効機序の解明に大きく貢献する。本講義では、新しいPET薬剤の開発に関して、その分子設計から前臨床評価、安全性試験、そして臨床使用に至るまでの過程を学ぶ。 |
4 | 5月9日 | 富岡佳久 | 医療薬学分野におけるオミックス研究 | オミックスは様々な分野での応用が期待されているが、特にバイオマーカー探索や病態評価による個別化医療への応用性がある。本講義では、特にメタボローム解析に注目し、血液・尿中、組織中の代謝物を網羅的に解析する有用性について概説する。 |
5 | 5月16日 | 髙橋信行 | 妊娠高血圧症候群、preeclampsiaの病態と治療 | 妊娠高血圧症候群は急速に進行し、母児死亡を招きうる疾患である。本講義では、妊娠高血圧症候群の中で、特に重症なpreeclampsiaの病態と治療法についての最近の動向、今後の進歩への期待について概説する。また、妊娠高血圧症候群の合併症についても概説し、妊娠高血圧症候群の薬物療法についての理解を深める。 |
6 | 5月23日 | 田代志門 | 臨床試験の倫理 | 医薬品開発のためには適切にデザインされた臨床試験が必須だが、臨床試験の方法論はそれ固有の倫理的課題を産み出す。本講義では特にランダム化とプラセボの倫理に関する国際的な議論動向を概説する。 |
7 | 5月30日 | 後藤貴章 | 臨床研究の適正実施を支える組織的な取り組み | 臨床研究は未来のよりよい医療を実現するために必要であり、それらの適正な実施が強く求められる。本講義では、臨床研究の適正な実施を組織的に支える管理体制と取り組みについて概説する。 |
8 | 6月6日 | 池田浩治 | 臨床開発概論 | 医薬品・医療機器が臨床現場で使用できるようにするためには、薬機法で規定する厚生労働大臣の承認を得る必要がある。そのために必要な資料を集め、当該製品の有効性及び安全性、品質を実証する業務の重要性について概説する。 |
9 | 6月13日 | 松井直子 | 臨床研究・治験の支援-CRCの役割 | 質の高い臨床研究・治験を実施するためには、臨床研究コーディネーター(CRC)をはじめ、支援スタッフの協力が不可欠である。本講義ではCRCの役割と業務について学ぶ。また、臨床的必要性の高い医薬品等について、医師自らが企画・立案して実施する医師主導治験の支援について紹介する。 |
10 | 6月20日 | 小原拓 | デジタル社会における薬剤疫学研究と臨床試験 | 2021年9月にデジタル庁が発足し、2021年12月にはデジタル社会の実現に向けた重点計画が発表された。今後更にDx化が加速される中で、市販後医薬品の安全性評価や医薬品開発がどのように変化していくのかを例を交えて概説する。 |
11 | 6月27日 | 前川正充 | 個別化医療ならびに新規バイオマーカーの開発を目指した臨床検査の取り組み | 患者検体を活用した臨床検査に基づく個別化医療は、より医薬品の治療効果を最大限に引き上げ、患者に多大な利益をもたらしうる。個別化医療のためのTDM手法の開発ならびに新規診断法構築のためのバイオマーカー開発を概説するとともに自験例を紹介する。 |
12 | 7月4日 | 鈴木裕之 | 抗がん剤開発の歴史と新規モダリティーの開発 | 抗がん剤開発の歴史と近年開発が盛んなバイオ医薬品について、抗体医薬やペプチド創薬等の新規モダリティーを中心に概説する。 |
13 | 7月11日 | 山口拓洋 | 医学研究におけるエビデンスとその解釈 | エビデンスの流れとEvidence Based Medicine (EBM)、医学研究において統計学がなぜ必要か、医学研究のタイプと研究計画の目標について説明する。 |
14 | 7月18日 | 馬場啓聡 | 抗菌薬に関する基礎知識 | 医学が進歩した現在においても、感染症は公衆衛生上の大きな問題である。感染症の治療には抗菌薬が用いられる。しかし、抗菌薬は非常に汎用される薬剤であるがゆえに、正しく使われていない場面も散見される。PK-PD理論が構築され、効率的な抗菌薬の投与が可能になったことを踏まえて、改めて抗菌薬の適正な使用方法について考察してみたい。 |
15 | 7月25日 | 高山真 | 漢方薬のエビデンスを学ぶ | 漢方薬は臨床で幅広く用いられてきている。その臨床的、薬理的エビデンスはこの10年で構築されつつある。本講義では、漢方薬の適応やエビデンスについて学ぶ。 |